自動車の任意保険のスペックと車両保険の加入の意義を検討する

保険とは、「将来起こるかもしれない不測の事態」に備えて加入するものです。

保険の加入や見直しにおいて大切なのは、

  1. 不測の事態に対しての備えを保険で行う必要性(貯金で対応できないか)
  2. 保険を契約する場合、妥当なスペック

という順番で検討することです。

以下で簡単に説明します

1 保険加入の必要性

まずは、そのリスクに対して保険以外の方法で対応できないかを考える必要があります。
具体的には、貯金で対応できないか検討するということです。

基本的には、現金が一番強いのです。
あえて保険で対応する必要があるかどうかはよく考える必要があります。

例えば、よくある「死亡時に300万円の保険金がおりるので葬式代に困りません」というセールストーク。
必要な額が300万程度なら、保険でなく、貯金で対応したほうが良いです。
生命保険は被保険者(例:夫)が死亡したときにしか保険金が下りませんが、現金で300万をもっていれば、夫の死亡時に限らず、家族の死亡、不慮の事故や病気、会社の倒産に伴う失業リスク等にも対応できます。

どうしても貯金では賄えないような大きなリスクに対してのみ、保険の契約を検討するべきです。

2 保険のスペック

どうしても保険でないと対応できないようなリスクの場合でも、際限なく保険料を支払えるわけでもないので、補償内容と費用に関してよく検討する必要があります。

スポンサーリンク

自動車保険(任意保険)の必要性

それでは、まず、自動車保険(任意保険)の必要性から検討します。

自家用車を保有する人にとっては、自動車の任意保険に加入しないという選択肢は「ありえない」ものだと言っておきたいと思います。

確かに保険料は高額ですが、万が一事故を起こしてしまい、複数人を死傷させてしまえば数億の損害賠償責任を負うことにもなりかねません。
そんな時に、「保険に入っていませんでした」「お金もありません」では自分や家族、そして相手方に対してあまりにも無責任だからです。

とは言うものの、自動車保険の保険料が高くて嬉しいという人はいません。
自動車の保険料を安くおさえるには

  • 保険会社
  • 補償のスペック

の両方を検討する必要があります。

保険会社について気になる方はこちらの記事もどうぞ
自動車保険更新時の恒例行事!一括見積もりオススメ3社と注意点

それでは、自動車の任意保険のスペックについて、どの程度が妥当なのかについて検討していきます。

対人・対物賠償・・・無制限

いくら注意して運転していても、自分が事故の加害者にならないとは言い切れません。
もしも誰かを死傷させるような事故を起こしてしまったら・・・損害賠償額は数千万、もしくはそれ以上ということもありえます。また、相手の車が超高級車であったり、高額な荷物を積んでいれば、こちらも大きな額が請求されるでしょう。

そういったリスクに対応するために、自動車保険では相手方への保障(対人・対物賠償)は無制限でかけることが一般的ですし、私もそうする必要があると思っています。

人身傷害保険・・・5,000万以上

対人賠償は相手方に対する保険ですが、自分や同乗者が死傷した場合にも当然保険が必要です。そちらは、人身傷害保険で賄われます。
人身傷害保険は自分サイドの過失の有無・程度を問わず、設定した保険金額を上限に支払われます
保険金額は一人当たりの上限金額です。

911

やはり一人当たり数千万円以上の損害が予想されるため、人身傷害保険に加入する必要があります。
保険金額に関しては、我が家の場合、現在は5,000万で加入しています。

人身傷害保険に関しては、死亡時の損害よりも、重度の後遺障害が残った際(例えば意識が戻らず病院でずっと寝たきりになってしまう)のことを想定すると、3,000万では厳しいと思っています。
場合によっては5,000万でも賄いきれない可能性があります。
我が家の場合は8,000万あればほぼ安心、余裕があれば1億、というところだろうと思います。

ちなみに、人身傷害保険の保険料は保険金の設定を増額しても、大きく変わらないと思います。
我が家の場合は、30歳以上夫婦限定・11等級・運転免許ブルーですが、5,000万から8,000万の変更で1,000円台の増額でした。

人身傷害保険の節約ポイントとしては、例えば歩行中など、契約の車に搭乗している場合以外で車の事故にあった場合の補償です。
これは、保険契約者とその家族までカバーする保険ですし、付保しておいたほうがよいのですが、2台以上自家用車を保有する場合は、補償が重複することになります。重複する車の人身傷害保険に関しては、「搭乗中のみ」の特約をつけて、保険の無駄をなくします。

搭乗者傷害・・・不要

人身傷害と同じく、自分や同乗者が死傷したときに保険金が支払われます。
制度改正が2015年10月に行われ、ますます入る価値がない保険になりました。

人身傷害と搭乗者傷害の比較

  • 人身傷害・・・実際の損害額(治療費、休業損害、精神的損害等)が保険金額を上限に全額支払われる
  • 搭乗者傷害・・・あらかじめ定められた額(5日以上の入通院で10万等)が支払われる

搭乗者傷害は、1,000万の搭乗者傷害保険をかけておいたとしても、1,000万全額がもらえるのは、死亡、後遺障害が残ったときだけです。
後遺障害の場合も症状に応じて保険金額の4~100%です。
後遺障害が残らなかった場合は、5日以上の入通院で一律10万、4日までの場合は一律1万です。

しかし、例えば働き盛りの40代のサラリーマンが両足骨折60日入院し、退院後はリハビリ通院を2日に1回、半年後完治(後遺障害なし)した場合に受け取れる保険金が10万では保険の意味をなさないのではないでしょうか。

人身傷害保険は、搭乗者傷害のこういった欠点をカバーするために生まれた保険です。
人身傷害保険が誕生する前は、保険契約者の被害をカバーする保険としては、搭乗者傷害しか存在しなかったため、深く考えず搭乗者傷害を付保し続ける人も多いのですが、はっきり言って、こちらの保険は大した役には立たないと思います。ほとんどお見舞金です。
現在では、搭乗者傷害保険の取り扱い自体をしていない会社もあります。

こちらの補償額を増やすくらいなら、人身傷害のほうを充実させましょう。
どうしてもというなら500万等、最低金額での加入で・・・ただし私は加入しません。

車両保険

最後に問題となるのが、自分の車の修理費を賄う車両保険です。
やはり、自分の車が全損、買い替えといった事態になってしまえば、大きなお金がかかります。
ここで問題となるのは、それはどうしても保険で対応しなければいけないものなのか、ということです。

例えば、自損事故で廃車になってしまった。新車を買うには200万が必要、となれば、それは確かに大きな出費です。
しかし、人を死亡させてしまった場合は、財布を逆さにしても支払えませんが、車の購入となると自己破産せざるをえないような金額ではありません。

それでも車両保険を外すのに抵抗がある人もいると思います。
率直に言って、私もそうです。

家計が苦しい場合ほど、買い替えできないことへの恐怖感があります。
保険は安心を買う商品です。まさに安心を買いたいと思ってしまいます。

car

車両保険の保険料に対する考察

しかし、車両保険に年間3万かかっているとすれば、10年で30万です。
万が一の時の200万の買い替え費用の保険のために30万も払うべきでしょうか。

これは、個人の価値観や、車の購入時期(新車なら車両保険はつけたい気持ちはわかります)にも左右されますが、万が一の時に200万しか出ない保険に30万を費やすのならば、その金額を貯金し、次回の車の購入費用に回すという選択肢もあります。
そもそも貯金が潤沢にあれば車両保険に加入する必要はありません。

車両保険検討の前提として、車両保険金額の確認を忘れずに!

また、上記で「万が一の時に200万しか出ない保険に30万を費やすなら」と書きましたが、車両の評価額は中古車の査定と同じで毎年低下していきますから、車両購入の翌年からは全損しても購入価額満額の保険金は出ません。

一例として、2010年購入のコンパクトカーですが、2016年更新の見積もりを取ったところ、車両保険金額45万円でした。(購入金額130万)

また、2012年購入のワンボックスは、2016年更新の見積もりの結果は、車両保険金額100万~140万でした(購入金額230万)。
ちなみに、車両保険金額の設定は保険会社によって違いますので、見積もり・契約時にはそのあたりも確認ください。
また、設定された保険金額から多少の増減を行うことも可能です。

車両保険金額が45万ということは、全損しても45万しか出ないということです。それにもかかわらず、1年間の保険金額が車両保険なしの場合に比べて3万円も高いのです。

この域に入ってくると、さすがに車両保険に加入する意義が見出せないと言わざるを得ません。

等級制度の改正でますます請求しづらくなる車両保険

そして、近年、等級制度も改正されました。
事故を起こし、保険を使った場合、等級が3ランクダウンするという今までの制度に修正が加えられ、3ランクダウンの上、同じ等級であっても、「事故あり」と「事故なし」で割引率が変わることになりました。

一度事故を起こした場合は、3年間は「事故あり」の等級が適用されます。

また、今までは等級据え置きだった、契約者に落ち度がない場合(落書きなど)の保険使用についても、1ランクダウン、1年間「事故あり」が適用されることになりました。

例えば12等級の場合、「事故無し」は48%割引 「事故有り」は27%割引と大きな差が出てきます。
このことから、軽微な事故で車両保険は使うことにはかなり慎重にならざるをえないと思います。
実際、私が壁とけんかしてつけてしまった擦り傷などは車両保険を使っていません。

逆に大きな事故で、自分の車が破損した場合は、自損事故や自分の過失割合が100の場合、もしくは相手方が任意保険に加入してなかった場合を除けば、相手側から過失割合に応じて補償もあります。
(任意保険に入っていなくても相手方に損害賠償責任はありますが、任意保険に加入していないような相手にそのお金を払う能力があることは、あまり期待できません。)

現在の我が家の車両保険の契約状況

車両保険あり(一般)(免責10万-10万)

現在、私が乗っている車(2015年契約時車両保険金額160万)の車両保険は、大事故の場合のみ使うと考え、10万-10万の免責を設定しています。
車対車のタイプにすることもできますが、運転に自信がない私は、自損事故で大破させる可能性を捨て切れませんでした・・・。

免責金額を大きめに設定すれば、保険料も下がりますし、ある程度以上の事故の際には大きなお金が戻ってくるという意味で有効だと思います。また、車両保険を完全に外してしまうことに抵抗がある方にもおすすめできる方法です。

車両保険金額が購入価格の半分以下になってしまった段階で、車両保険は完全に外す予定です。

と、書いていて思いましたが、車両保険にお金をかけるくらいなら、人身傷害の限度額を8,000万にあげたほうが良かったですね・・・。
次回更新時は車両保険を外して人身傷害に回します。

車両保険なし

また、主人が乗っている車については、もう6年目ですし、上記のように車両保険金額が低すぎますので車両保険には加入していません。10年は乗ってもらうつもりですが、多少の傷程度なら修理しない、走行に問題があるような破損をした場合は買い替えです。
ちなみに、その際には、コンパクトカーから軽自動車への買い替えを考えています。

ちなみに、自動車保険は一括見積もりをしてもらうと、保険料の比較が楽ですし節約も可能です。
見積もり特典ももらえることがありますし、要チェックです。
自動車保険更新時の恒例行事!一括見積もりオススメ3社と注意点

関連記事

自家用車の維持費と車を手放すという選択肢について考えてみた

自動車保険更新時の恒例行事!一括見積もりオススメ3社と注意点


スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。