熊本県地震発生から2週間が経過しました。
熊本県をはじめとする被災者の皆様には心よりお見舞い申し上げます。
今回は、被災された方や被災地への支援の形を考えてみたいと思います。
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支援のあり方
支援のあり方には、大きく3つあります。
- 現地でボランティアを行う
- 支援物資を送る
- 募金(寄付)を行う
ボランティア活動や物資による支援に関しては、被災者・被災地の負担にならない方法で行うことが大前提となります。
自治体のHP等で詳細を確認してから行動することの大切さが、最近は周知されてきたように思います。
翻って、お金での支援の形については、あまり理解が進んでいないように思います。
今回は、募金・寄付について掘り下げて考えてみます。
義援金と支援金の違い
災害が発生すると、多くの場所で募金活動が始まります。テレビ局、コンビニ、赤十字。多くの募金は、大抵「義援金」という名目で集められています。
また、HP上等では、「支援金」の名で寄付が呼びかけられていることもあります。
「義援金」と「支援金」の違いをご存知でしょうか。
- 義捐金は「被災者」に見舞金等として渡るお金
- 支援金は、被災地で活動する「団体や機関」の活動を支援するお金
義援金
義援金は、被災した人に直接お金が渡ります。
被災地での救命・復旧活動には一切使われません。
集まったお金全額が、「死亡○○万円」「家の全壊○○万円」等の基準に応じて被災者に公平に分配されます。公平な配分を実現させるために、実際に被災者の手元に届くまでに時間がかかります。
テレビ局や赤十字が行っている募金は、義援金の呼びかけのことだと思っていただければ間違いありません。
支援金
主に、被災地での救命・復旧活動に使われます(被災者への見舞金として使われることもあります)。
使いみちは、支援金を集めた団体が決定します。
被災者が必要としている物資や活動を素早く柔軟に提供できるのが大きな利点ですが、団体の活動に問題があったり、そもそも支援金の呼びかけ自体が詐欺である場合もあるので、団体の見極めが大切なポイントとなります。
義援金・支援金とふるさと納税
そして、これら義援金、支援金以外にもうひとつ柱となる寄付の方法が残されています。
それが、被災自治体に対する寄付(=ふるさと納税)です。
義援金、支援金とふるさと納税の関係を整理すると以下のようになります。
- 被災者に対する支援(現金)・・・義援金
- ボランティア団体等の活動に対する支援・・・支援金
- 被災自治体に対する支援・・・ふるさと納税
ふるさと納税(被災自治体に対する支援)の意義
被災者への支援はもちろんとても大事なことですが、同時に被災自治体への支援も大切なことです。
被災自治体に対しては、当然、国からも支援があります。
今回の熊本地震は激甚災害に指定されたため、道路の改修などの復旧事業に取り組む被災自治体に対する国の補助率が1~2割かさ上げされ、国が8~9割程度を補助することになります。
道路の補修以外にも、自治体が所有する建物(役所・学校・公民館等)の補修、震災ゴミの対応、民間賃貸住宅の借り上げ、被災企業や農家等への支援等、様々なことにお金が必要となります。
国がお金を出すということは、当然、口も出すことになります。
東日本大震災の時もそうでしたが、国が復興を主導すると、どうしても被災地のニーズとのずれが大きくなります。
しかし、自治体に直接お金が入れば、国からの指示や決裁を待つことなく自治体が独自の判断で動けることも多くなります。
被災地自身に復興の裁量を与えることで、よりよい復興につながると考えられます。
どうしてふるさと納税で自治体支援になるの?
「自治体に対する支援の意義はわかった。でも、どうしてふるさと納税なの?ふるさと納税ってお得に特産品をもらえる制度でしょう?」と疑問に思われる方もいらっしゃると思います。
あまりにもお得な制度なので、忘れがちなのですが、もともとふるさと納税は、自治体に対する寄付です。
自治体に対する寄付ですから、当然その自治体の収入(自由に使えるお金)になります。
ふるさと納税とは
ふるさと納税をしたことがない方のために簡単にふるさと納税の説明もしておきます。
ふるさと納税とは、先ほど述べたように、自治体への寄付です。
寄付をした個人が、そのふるさと納税(寄付)を確定申告(もしくは特例申請書を提出)することで、寄付をした個人へのメリット(翌年度の住民税控除等)が生じます。
控除される金額は、収入や家族構成により一人ひとり異なります。
寄付に対して、自治体からのお礼の品がある場合もあります。
⇒【3万円で米60kg】山形県寒河江市の超お得ふるさと納税2016年受付開始。疑問点を徹底解説!
詳しくは、総務省のふるさと納税ポータルサイトをご覧ください。
それでもよくわからないことがある場合は、こちらの記事もご確認ください。
⇒はじめてのふるさと納税 要点のみの超かんたんガイド
楽天ポイントでできる熊本地震被災自治体への支援
ふるさと納税を行う場合、ふるさと納税ポータルサイトと呼ばれるサイトでおこなうのが一般的だと思います。
もちろん、今回の地震被害を受けた熊本・大分の自治体のふるさと納税も取り扱っています。
支援したい自治体が決まっている場合は、ふるさと納税ポータルサイトで自治体を検索してみてください。
ただ、私は楽天でのふるさと納税しか経験したことがないため、これから紹介するのも、楽天市場でのふるさと納税の話です。
はじめに、楽天でふるさと納税をするメリットを簡単に説明しておきます。
楽天ふるさと納税を利用する最大のメリットは、楽天ポイントでふるさと納税が出来ることです。
楽天市場での買物のみならず、サークルK・サンクス、出光、大丸百貨店、ミスタードーナツ等で貯まる楽天ポイントで、ふるさと納税が可能になります。
楽天市場等楽天グループの期間限定ポイントも使用可能です。
我が家では毎年、夏のボーナスまでは自転車操業もいいところですので、現金やクレジットカードでの寄付は厳しい面もあるのですが、楽天ポイントでの寄付であれば、比較的行いやすいというメリットがあります。
4月30日現在、楽天でふるさと納税できる被災地は熊本県菊池市のみです。
菊池市では、今回の地震の被害を受け、現在、返礼品なしのタイプのふるさと納税を受け付けています。
一口、1,000円です。
私も、心ばかりですが寄付させていただきました。
楽天市場では、上記の寄付に関しては、一切の手数料を取らず、全額を菊池市に届ける方式をとっています。
震災支援で寄付金控除を受けること
震災支援の寄付で控除を受けてしまうことに罪悪感を覚えてしまう方もいらっしゃると思います。
当該寄付について、確定申告、または特例申請書の提出をしなければ単なる寄付で、控除は受けられないため、あえて手続きをしないという手段もあります。
私も、東日本大震災の時は、結局、寄付金控除は申し込みませんでした。
ただ、そこまで堅苦しく考えなくてもよいと思います。
例えば、我が家の場合、ふるさと納税の控除額は5万円以上6万円未満です。
足出るのがイヤなので、去年はふるさと納税を5万円でキープしていました。
今年も通常のふるさと納税は5万円までとし、被災地への寄付はこの5万に上乗せして行うことにしました。
結果的に今年1年間のふるさと納税額が、仮に、6万円になったとすると、数千円は確実に足が出ていますので、この部分が純粋な寄付の金額となります。
いくら寄付をしたのかは、正確に計算しないとわかりませんが、そのくらいアバウトなほうが個人的には気が楽です(笑)
ちなみに、東日本大震災の時は5万円寄付しました。あの当時は控除されるとしても2万円少々だったはずです。
それなら7万円ふるさと納税して確定申告したほうが自分の負担額は同じでも被災地のためになったんじゃないかな、と後々思いました。
気持ちの問題ですので、色々な考え方があると思います。
あくまで私の考え方ですので、みなさんの気持ち考えを大切にしてください。
それよりむしろ、楽天でふるさと納税を行うと、楽天ポイントがもらえてしまうことに、今回ばかりは微妙な気分になりますね・・・。
現在は、楽天ふるさと納税に対応している自治体は熊本県菊池市だけですが、今後増えてくることも予想されるため、その場合はこのページでも告知していこうと思います。
5月5日までに、楽天での買い物の予定がある方は、ぜひこちらにもご協力ください。
楽天での買い物1件につき、楽天が10円の支援金を拠出するというキャンペーン(要エントリー)です。
楽天市場内の全ショップが対象ですので、ふるさと納税も対象となります。
⇒【楽天】 ふつうの買い物が熊本地震の支援に! 5/5まで
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寄付・募金以外の形での支援を行う場合
ボランティア
ボランティアに関しては、受け入れ態勢が整った自治体から順に募集を開始しています。
⇒平成28年熊本地震災害に伴うボランティアの募集について(更新)
ボランティアを行うにあたり、必要な携行品や心構えについても確認してください。
⇒「平成28年熊本地震」に関する災害ボランティア情報について
支援物資を送る
一般からの小口の支援物資については、熊本県によると「当面受け入れられない状況」と発表されています(2016年4月30日現在)。大口の場合であっても必ず事前連絡が必要となります。
市町村の受け入れ状況については、各市町村により異なるため、HPでの確認が必要です。