我が家には、年長、年少、1歳の3人の子供がいます。
3人を子育てしていると、特に、2番目の子供の同級生のおかあさんから、子育てに関する相談を受けることがあります。
先日も、「うちの子、ひらがなは読めるんだけど、全くかけなくて・・・」という相談を受けました。
同様のお悩みを抱えているお母さんも多いのかもしれません。
今回は、それに対する私なりの回答を記事にしてみました。
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こどもといっしょに、のんびりと、という方へのアドバイスです
前提として、我が家の教育方針は、
- できるだけお金をかけない
- できるだけ楽しく取り組めるように工夫する
というものです。
小学校入学までにひらがな・カタカナの読み書き・簡単な足し算程度をマスターすることを目標にしています。
それ以上のものを求めている方にとっては、我が家の方法では遅い・物足りないと感じると思います。
こどもといっしょに楽しくのんびりと入学前の学習準備をしようという方に向けた記事になりますのでご了承ください。
子どもにとって、文字を「書く」のは、本当に難しいこと
まず、初めにわかっておいてもらいたいのは、子どもにとっては、読むより書くほうが、格段に難しいということです。
3歳で一人で本が読める子もいますが、その子に文字を書かせても、完璧にはほど遠いはずです。
お手本を見ながら書いたとしても、はらいの向きが逆になっていたり、文字の角度が90度回転していたり、横棒が一本多かったりしてはいないでしょうか。
そもそも子供には、字形をそのまま書き写す、ということ自体がかなり難しい作業なのです。
まずはお絵かきでレベルをチェック
それを理解した上で、まずは、こどもが字の練習ができるレベルになっているか、こどもの絵を見てチェックしてみてください。
手が3本あったり、顔から足がはえているようだと、まだ字を書くには早すぎると思います。
字を書く前に、「お絵かき」でレベルを上げよう
こどもの絵が、まだまだだな、と思ったときは、いったん字の練習のことは忘れて、お絵かきからスタートするのがおすすめです。
特におすすめなのが、何かお手本を与えて描かせる「模写」です。
上の画像は、長女が4歳半頃に描いた絵です。
いないいないばあっ!20周年スペシャルの放送を見ながら描いていました。
おすすめのお絵かき(模写)の方法
お絵かきの時間すべてを模写に費やす必要はありません。
お絵かきの時間の一部に模写を取り入れるのがおすすめです。
動物が好きな子なら、図鑑を見ながら絵を描くのもいいと思います。
植物を育てているなら、その観察画でもいいですね。
アニメのキャラクターが好きなら、そのキャラクターを描きうつすだけでも大丈夫です。
おかあさんと向き合って、お互いの顔を描いてみるというのも楽しいです。
模写がおすすめな理由 1.「書く」ために必要な力を鍛える
見た通りに描く、という練習は、「よく見る」「見た通りに書く」という二つの能力を鍛えます。
よく見て、そのまま書く、という力は、実際に字を書くときに役立ちます。
この2つが出来ていない段階で字を書かせようとしても、うまくいかないはずです。
子どもといっしょに楽しくお絵かきをし、その中に、たまにでいいので「模写」を組み入れることで「観察する」目が養われ、「模写する」という行為自体にも慣れていくと思います。
模写がおすすめな理由 2.ほめるところを見つけやすい
字の練習を始めたばかりのこどもの字は、ほめるところを見つけるのが難しいレベルだと思います。
ミミズがのたくったような、判別不能の文字・・・でも、せっかくがんばって書いた字をああしろこうしろと言われては、子供のやる気も失せてしまいます。
できることなら褒めたいけど、どこを褒めればいいのやら・・・とお悩みの方もいらっしゃると思います。
その点、模写には、ほめるところが見つけやすいというメリットがあります。
「ちょうちょの羽根は4枚なんだね。よく見て描いたね」
「いちごのはっぱには毛が生えてるんだね。おかあさん、知らなかったよ」
「このピカチュウ、とっても上手。特にお顔がそっくりに描けてるね」
ほめられると、ますますやる気が出るものです。
よく見て描いたことをほめられると、ますます観察しようという気持ちが育ちます。
模写がおすすめな理由 3.親もイライラせずにすむ
「ほめるところを見つけやすい」という長所は、子どもだけでなく、親にとってもメリットと言えます。
こどもに字を書かせると、鏡文字が・・・、書き順が・・・と、欠点が目につきます。
何度言っても直らないと、イライラしてしまいますよね。
子どもにとって、難しすぎることをさせてみて、できないからといってイライラするのは、親にとってもいいことではありませんよね。
親子で楽しめるお絵かきは、親にとってもおすすめです。
お絵かきばかりでは心配という場合には
お絵かきばかりでは、やっぱり心配、という場合には、こどもが描いた絵に、文字を付け加えさせてみてはどうでしょうか。
上記の画像は、長女がこえだちゃんおけいこノートあいうえおとかず(ワーク兼塗り絵)に出てくるキャラクターを模写したので、それにキャラクターの名前を入れて、とお願いしたものです。
ちなみに、我が家の長女は、ひらがなはだいぶ書けるようになっていますが、このレベルになるまでは、字が間違っていたとしても、細かく指摘してはいません。
子どもとしては、遊びの一環としてやっているつもりのことなので、親に口うるさくされるといやになってしまいかねません。
次からはお絵かきすらやってくれなくなってしまう、ということにならないようにできるだけ楽しくやらせています。
年少での本格的にワークにとりくんだ場合の効果
長女の場合は、ひらがなの勉強がしたいということで、ワークにも取り組んでいます。
年少段階でワークに取り組む場合は、模写等の能力がある程度身についていることと、本人が希望していることが条件だと思います。
ワークの開始時期とこなしたワークの量
●ワークの取り組み時期
- 年少の夏
●取り組んだワーク
- こどもちゃれんじ ほっぷ 8・9月号
- こどもちゃれんじのサンプル
- 市販のワーク 3冊目
ワークの効果
- 判別できるレベルの字が書けるようになった
- 鏡文字の頻度が減ってきた
- お手本なしでも文字が書けるようになった
年少児の限界(長女の場合)
下の画像は、今月長女が取り組んだワークの一部です。
お手本が隣にあっても、気を抜くと鏡文字になってしまうことがあります。
ワークの効果はそれなりに感じますが、字を積極的に描きたがっている5歳前の子供でも、このレベルまでしか到達しないとも言えます。
字に興味のないお子さんの場合は、年少~年中の時点で無理にワークをさせることもないと思います。
ワークの取り組みは年長からでも間に合います
字を書く練習に積極的でないお子さんの場合は、年中までは、
- 字を読めるようにする
- 絵を描けるようにする
ことに注力するほうが効率的だと思います。
これらの基礎ができていれば、ワークでの取り組みは、年長からでも十分です。
年長になれば、「お手本をよく見る」ことも「見た通りに書く」ことも、上手になります。
つまり、「字を書く」ことが、子どもにとって、そこまで難しいことではなくなります。
無理に小さいうちから取り組ませて苦手意識を植え付けるよりは、年長からスタートして無理なくマスターするほうが親子とも楽だと思います。
年長からワークを始めた長男の現状
わがやの長男は、年長の夏から字を書く練習を始めました。
それ以前は、自分の名前くらいしか書けませんでした。
下の画像は、 年長の1月に長男が書いたワークです。
ワークの開始時期とこなしたワークの量
●ワークの取り組み時期
- 年長の夏(家庭)
- 年長の冬(園)
●取り組んだワーク
- こどもちゃれんじ すてっぷ 8・9月号
- こどもちゃれんじ・どらゼミ等の通信講座のサンプル
- 市販のワーク 1冊目
- 薄い書き取り帳(園で使用)
ワークの効果
- お手本がなくても文章が書けるようになった
- 鏡文字等の間違いがなくなった
- 字形が整った
- はね、とめ、はらいに気を配れるようになった
- 書き順をおぼえた
練習量的には、長女よりも少ないはずですが、明らかに長男の文字のほうが高いレベルで仕上がっています。
年長にもなると、文字を書くための基礎ができているため、少ない練習量で効果的な学習ができるということです。
それでも年長までワークなしでは不安という方には
本格的に字を書く練習は、年長からのスタートで十分だと思いますが、どうしても心配という方は、知育玩具などを使用するのもいいかもしれません。
わがやでは、長女年少・長男年長の夏に、こどもちゃれんじほっぷ(年少講座)8・9月号と、すてっぷ(年中向け講座)9月号の同時受講をしました。
長女は、ほっぷでワークに目覚め、すてっぷのひらがななぞりんマシーンで、書くことがとても楽しくなったようです。
詳細はこちらの記事に書いています⇒
【こどもちゃれんじ】 同時受講なら1号だけの受講も可能
あとは、知育もできるタブレット、ドリームトイパッドもとても評判が良いです。
あいうえお、英語、数字などの学習用アプリのほか、着せ替えゲームなどのアプリも充実しています。
わがやの場合は、なぜか子供たちが興味を示さなかったのですが、家電量販店などでも展示してあるので実物を確認してみてはいかがでしょうか。
男の子の場合は、本体が赤いワンダートイパッドのほうが抵抗なく取り組んでくれると思います。
字と親しむ
最後に、模写以外で、字と親しむために、私が実践していることを紹介しておきます。
- 字を書く機会をつくる(例:おじいちゃんのお誕生日だから絵を描いて、ことばを添えよう)
- 間違いを指摘する:ほめる=1:20くらいの感覚で
- 背中に文字を書いて、何を書いたかあてっこゲームをする
- 鏡文字を卒業してから、はらいやとめ、はねを指導する
字を書く機会を作る、というのは、長男が4歳くらいから行っていました。
誰かの誕生日の時には、いつも絵のプレゼントにして、簡単なことばを添えさせます。
長男が一番はじめに書いた文字は「じいじ」です。判別不能でしたが。
初期のころは、ほとんど間違いを指摘したことはありません。本人が、どう書くか教えて、と言ってきたときだけ指導するようにしていました。
今は、長女は鏡文字が減ってきたので、たまに指摘するようにしています。それでも20:1くらいでほめています。
鏡文字が減ってきたら、背中の文字あてゲームもおすすめです。
書き順が間違っていたら指摘もできます。
はらい・とめ・はねも大切な要素ですが、鏡文字を書いているレベルの子には、注意することが多くなりすぎて、かえって文字の習得の妨げになると思います。
今回の記事は以上です。
何かヒントになることがあれば幸いです。
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